技術情報  FAQ

技術情報 FAQ

そもそも光ファイバはどのような構造ですか?

下の図は、光ファイバセンサに使用される石英ガラス製の光ファイバの構造図です。石英ガラス以外には、プラスチック光ファイバ(Plastic Optical Fiber; POF)もあります。
 
コア(Core)とクラッド(Clad)部分が石英ガラス製でできています。コアの部分には、一般にはゲルマニウム(Ge)がドープされており、透過屈折率がクラッドとは異なるため、コアの内部に光が閉じ込められて進んで行きます。
 
クラッドの周囲はアクリルやポリイミド等で保護されており(1次被覆)、この状態で「素線」と言います。おおよそ直径150~250umくらいで、髪の毛より少し太い程度です。

光ファイバセンサとは何ですか?

下の図の一番上は、光通信用に用いる場合の概念図です。光ファイバに入射するレーザ光を高速でOn/Offすることにより、「0、1」の信号を送り、デジタル通信を行っています。
 
これに対し、光ファイバセンサはアナログ的に光ファイバを使用します。光ファイバに作用する物理的な外乱(伸び縮み、温度、曲げ等)によって、光ファイバの中を透過する光自身に、位相が変わる、波長が変わる、屈折率が変わるなどの変調成分が生じます。
 
こうした変調成分を、透過光、または反射光で観察します。
様々な原理や光学デバイスがありますが、基礎的にはこうです。

光ファイバセンサの優位性は何ですか?

下の図に光ファイバセンサの優位性を示します。
 
従来の電気原理式のセンサでは計測が困難であった環境で、優れた耐久性で連続計測できることが最大の利点です。

光ファイバセンサシステムの全体図は?

下の図は、FODシステムの例ですが、基本的にどの原理でもこれと類似した構成になります。
 
センサプローブ→光ケーブル→光測定器(検波器)→収録解析用PC

センサの施工や解析も任せていいですか?

お任せ下さい。
 
当社は、単に測定器開発製造メーカではなく、システム全体をインテグレートする業務を行っています。その中には、センサ施工、計測、データ解析も含まれます。
 
豊富な施工実績とデータ解析ノウハウに基づき、お客様が望む計測評価を行います。
 
弊社が開発した装置以外にも、自在に様々な光ファイバセンサシステムを駆使して、最適な計測サービスを提供します。これがモニタリングサービスです。

どんなセンサ技術を持っているのですか?

下の図は、当社が駆使する光ファイバセンサ技術です。
 
光ファイバに加え、従来の電気式センサや無線センサも使用しています。

ソフトウエア開発もやりますか?

はい、やっています。
 
Labviewで書いたり、C++でプログラムしたり、FPGA処理をしたり、・・・・・解析プログラムによって、自動化するもの、オフライン作業で行うもの、様々です。

従来の非破壊検査技術とどう違うのですか?

下の図は、従来の非破壊検査技術と比較して、当社が取り組んでいる技術マップです。
当社が注力するセンシングは、事後の欠陥を見つける従来技術と異なり、発生中の変化を捉えることが特徴です。

FBGセンサは歪み・温度双方に感度があるというには本当ですか?

本当です。
 
下の図は、FBGのグレーティング部分を拡大した図です。
1550nmの反射波長の場合、右下に示したように、概ね1.2pm/1ue、1.1pm/0.1℃の波長シフトを生じます。つまり、1℃の温度変化がある場合、その波長シフト量は約10ueに相当するため、通常は歪みフリーなFBGを近隣に置き、温度補正を行います。